ありがとうsatopon1980です。ボクは16歳で中型2輪免許、18歳で大型2輪免許&普通自動車免許を取って以来、ホイホイ買って、改造して、壊して、直して、売る時には安くでしか売れんで、また買って、改造して、…(以下略)。バイク8台・クルマ5台にかけたカネのコトを考えると・・・・・・・・・さて皆さん、今回はそんなドアホなボクが痛い目いっぱい見ながらも乗ってきたマシンの数々、その中でも異彩を放つ1台をご紹介しましょう。
ビューエル社の XB9R サンダーボルト です。
マイナーなバイクですね。知ってる人は少ないでしょう。だってもうメーカーないんですから。(正確には98年ハーレーダビッドソンの社内ブランドになった後、終了)
ビューエルのバイクは一言で表すと『信心なくして乗れないバイク』です。
ビューエルのバイクに乗るというコトは、ビューエルのものづくりの精神を信じること。
即ちビューエル教を信じて入信することと同意。
ただしそれはバイク界の常識の外にあり、異端であり異教徒扱いとなります。
では紹介して参りましょう。
ダミータンクのバイクはたくさんあります。でも、プラスチックで覆った下はエアクリでその下にちゃんとタンク置いてます。バイク設計のセオリーです。常識です。そんなんじゃないんです。ビューエルにタンクはないんです。タンクがないんでフレームの中にガソリン入れるんです。ポルナレルぐらい意味ワカランでしょ?でもそれこそがビューエルのアイデンティティ。
ビューエル乗りは、豪快にコケて勢いよく滑ってくとフレーム破損→ガソリン引火→火だるまになるとまことしやかに語り継がれています。でもそんなものを気にしていてはビューエル教徒と言えません。どこまでも国産SSや欧州SS勢を追っかけまわすのです。ビューエルを信じるのです。
エンジンオイルもスイングアームから入れます。
ビューエル教徒はとにかく液体はフレームに入れるんです。宜しいですね?
エンジンはハーレー製。基本的にはあのV型ツインエンジンのフィーリングが味わえます。流し巡行がすこぶる楽しいです。コレに比べたらキレイに回る直4は味気なく感じます。ビューエル教徒になって良かったと心からエリック・ビューエルに感謝するでしょう。
最後まで針届くのかって?それは愚問です。ベースは天下のハーレーダビッドソンエンジンですよ?
260kmなんて出るワケありません!それがどうしたのですっ!テクニックさえあればどんな相手でも勝てます!信じるのです。
プロジェクター式ヘッドライトは暗くて夜道は走れたものではありません。でも何の問題もありません。
昼間だけ走ればよいのです。
マフラーどこにあるかわかりますか?
マフラーはエンジンの下までです。
後続車に「前のバイク、マフラーないっ」と焦らせてこそビューエル教徒と言えるでしょう。
スポーツタイプのバイクとは思えないバカでかい腰下を誇りにするのがビューエル教徒です。
アメリカンモーターサイクルでありながら円月輪を装備しています。リムにマウントされてるディスクを他で見たことありますか?ないならビューエルに乗って自慢しましょう。
いくら国産リッターSSがコンパクトになってもこのショートホイールベースには敵わないでしょう。極端なマスの集中化こそビューエルの真髄です。でもそれがコーナーリングで威力を発揮するかは乗り手の腕次第です。信じて突っ込み勝負を挑むのです。
これでビューエル教の素晴らしさがわかりましたね?
さあ、あなたもビューエル教に入信して人生を楽しむのです。
え?なんですか?
パワーない?
遅い?
マイナー過ぎる?
絶版車はいらない?
今さら空冷OHVあり得ない?
インチ工具ない?
14,15の頃からバイク雑誌を読み漁り実際に乗って得てきた知識にない、構造と走りへの考え方。こーいうのもあるんやと教えられましたワ。アクの強いバイクですがビューエルのものづくりの精神には他にない魅力があります。乗れるひとは『今』乗っとかないと後がないですよ。
最後にもう一度言いますが、どれだけのバイクのなかだろうがビューエルは唯一無二の存在なのです。いいバイクですよ。